セカンド レディー



〈連絡できずごめんなさい。忙しくて会えそうにないです〉


簡単な文章を打ち込み送信する。


すると直ぐに既読がつきメッセージが送られてきた。



《そっか。柚花ちゃんから連絡が返ってきただけでも嬉しいよ。》



既読をつけないままメッセージを確認すると、スマホの電源を落とした。


…なにやってんだろう。



"遊び人"



そうなったのは自分の意思。


この男とカンケーを持ったのは、自分に都合がいいから。


他の男だってそう。


いくらハジメテを大切にしたって、呆気なく奪われて。一度汚れてしまえばあとは何度同じことを繰り返そうが構わない。


夜を重ねる度、あたしは汚れてきた。


だけど、霜華(ここ)に来て男とのカンケーを切っても綺麗に戻(な)ることは無い。


< 169 / 297 >

この作品をシェア

pagetop