セカンド レディー

「ずっと思ってたんだけどさ、ゆったんって一日一食しか食べないよね。しかも、お昼にパンだけで、栄養足りてる?」


魅斗くんの言葉に、口にパンをつめ込んだま首を傾げる。

栄養が足りてるとか偏ってるとかは分からないけど、今も元気に生きてるから問題ないと思う。



「そろそろ2食は食べれるようにしよっか」


魅斗くんに続いて、陽向くんがそんなことを口にする。


食べること自体は好きだから、増えることは別にいい…と言うよりも、むしろ嬉しい。いっぱい食べたいもん。



だけど…


「手作りのものは嫌だよ」


これだけは無理。




「そういえば、霜華に来た日もそんなこと言ってたな」


「陽向のご飯美味しいから食べてみればいいのに」


魅斗くんは軽ノリで言うけれど、美味しいとか不味いとか、あたしにはそんなの分からないもん。



「信用してない人が買ってきたものも作ったものも口にはしない。何入れられてるか分からないもん」


こんな生き方しかしていなかったから、愛されると同時に恨みを買う事も多い。

そのため、復讐目的で近づいて来られた時のために、自分の身はある程度守るようにしている。
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