またきっと君を好きになる。

11月18日(日)



朝起きたら知らない匂いがした。消毒液の匂いだ。ここは病院。

私は怪我をしたから病院にいるらしいけれど、どうして怪我をしたのか分からない。

主治医の先生が今日あったことを日記に書きなさいと言った。

昨日もそう言ったらしい。覚えていない。


日記を開けると、全部知らない人の日記だった。

私の知らない「あしやともり」がそこにいる。怖くなって、最後まで読めずに新しいページを開いた。


どうか明日の私が、この記憶を覚えていますように。

目が覚めた時、私が私でいられますように。


目が開けた時、全てが元通りになっていますように。


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