偽りの甘い罠
誰でもいい

この暗黒のドロドロした闇の世界から救い出して

一人じゃ、這い上がる術も勇気もない

情けなくて、自分自身に幻滅する

休憩中、自作のお弁当をあけると、隣にいた青柳が
いち早く反応した

「あ、俺の好きなアスパラの肉巻きじゃん。」
「欲しいの?」
「、、、うん。とか言ったら、青柳になんかあげるもん
ですかー。だろ?どーせよ。」
「ご名答。さすがは青柳。分かってるじゃん」
「何年一緒にいると思ってんだよ。」
「あはは。でも、今日はあげるよ。」
「え?マジか!逆にこえーな。お前、何企んでる?」
「素直じゃないねー。じゃあ、私が食べるわよ」

箸で摘まんで口にいれようとしたら、それを遮るように
青柳の口が割り込んでくる


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