別れても好きなひと
夜。

ひとつのベッドで大悟に腕枕されながら私がうとうととし始めると大悟は「一緒に暮らさないか?」と提案してきた。私は一気に目が覚める。

「ずっと考えてたんだ。一緒にいたい。離れたくないんだ。もう。」
想いを確かめあってから私たちは週末はどちらかの部屋に泊まり、平日は時々一緒にごはんを食べていた。
仕事以外の時間を使いながら、お互い無理のないペースで一緒の時間を作っている。

一緒に住む…。さすがにすぐには返事ができないでいると「ゆっくりでもいいから返事が欲しい。今すぐじゃなくていいから。」と大悟が助け船を出してくれた。

「うん。」
「おやすみ」
私は大悟が寝息をたてはじめてからもしばらく眠れなかった。
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