言えよ、俺が好きだって
▷ 玉子サンド
朝の登校時間。

今日は4月始業式の次の日だ。


私はいつも通り、学校近くのコンビニに入る。

なぜかって、昼ごはん用の大好きな玉子サンドを買うためだ。


サラダを手に取り、一目散に玉子サンドの売り場に向かった。

とってもウキウキ気分で。


あ!最後の一個だ!

私のために神様が残しておいてくれたんだ~!


ありがとうございます…!


そんな気持ちで、玉子サンドに手を伸ばそうとしたその時、一瞬にして、その玉子サンドが視界から消えた。


「あ!」


顔をあげると、同じ高校の男子生徒が玉子サンドを手に持っている。


私の玉子サンドが~

この一瞬で、なくなるとか悲しすぎる。


「これ、食べたかったんすか?」


< 1 / 25 >

この作品をシェア

pagetop