片恋桜
そのとき、急に大地は
桜じゃなくボールのほうを向き、
くいこんでいたボールを取った。

ボ…ボール!?

「よかったぜ。
 俺の大事なボール。壊れてなくて」

ちょっと待って…?こっちの心配は…?
さっき大丈夫か!?って言ってたのも、
ボールだったわけ!?

ドゴォォオォオォォオ!!!!

桜は大地を思い切り殴り、
大地は二メートル先まで飛んでいった。

「なにすんだよ内川!!」

桜は大地のことを
思いっ切りギロッと睨む。大地はおびえていた。

「あのさぁ?さっきからごめんの一言もなしぃ?
 うち、すっごく腹立ってんだケド?ねぇ大地くん?」

ドゴォォオォオォォオ!!!!

桜は大地の腹を蹴り飛ばす。
大地はまた、二メートル先に飛ばされた。

「てめぇのせいで髪の毛一本抜けたんだけど!!
 どうしてくれんの?」

「知るか!!へるもんじゃねーし!
 てめぇはやせる事を考えろ!(笑)」

ドゴォォオォオォォオ!!!!

桜はまた、大地のことを殴り倒した。
おかげで大地は傷だらけだ。

桜と大地が喧嘩している間、祐也は真意に近寄る。

「真意」

「ん?どうしたの?祐也」

「その・・怪我・・・しなかったか・・・?」

照れた口調で裕也は言った。

ドキン

「祐也・・・」

実はアンケートで祐也と真意は
理想カップルナンバーワンだった。
祐也と真意のまわりだけなぜか、
薔薇色に輝いている。(ように見える)

それをみていた大地と桜は
あきれて喧嘩をやめていた。

「・・・なんか喧嘩してる俺らがバカみてぇ・・・」

「たしかに」

でも、いつか大地と―――・・・・。

「でも…いいなぁ…」

「でも、ああいうのも・・・いいんじゃね?」

大地がボソッと小さな声で言った。

隣で座っている大地は顔を真っ赤にしている。

え・・・?大地・・・?
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