強制食料制度
それなら分け合えばいい。


日本内でも、富裕層が爆買しなければ飢えて死ぬ人は減るはずだ。


「だからだよ。どこの国でも、家でも、自分たちが満足に食べるだけの食料を持っていたいんだ」


「そんな……」


「唯香だって同じだろ。生きるために万引きをした。誰かの生活を犠牲にしたんだ」


「あ……」


そう言われるとなにも反論はできなかった。


口の中にのこっていたパンのカケラを飲み込むと、罪悪感の味がした。


「みんな同じなんだ。生きるために必死。それだけだ」
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