強制食料制度
食らう
ナイフを目の前にしてあたしは一歩も動けなくなっていた。


この男は本気だ。


飢えている様子だし、今までもターゲットを仕留めて来たと言っていた。


あたしはゴクリと生唾を飲み込んで男を見た。


「さぁ、行こうか」


男に腕を掴まれ、あたしはトイレから出たのだった。
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