セナカアワセ
「そっか。頑張れ!!振られても私がいるから大丈夫!!」




「振られるとか言わないでよーーー。でも、ありがとう!その時は一緒に泣いてね。」




そう言うと栞里はもちろんと笑った。



この間、遙人から由果ちゃんと会って話したと連絡が来た。



だから、今日、私の過去を遙人に話す。



前から約束していたし。




それと、告白も。




失敗しても、後悔したくないし。



だから、私の好きって気持ちを伝えようと思う。




バレンタインなんてベタな日に。



「那美香っ!!」



教室に入ると陸に呼ばれた。



「おはよー。どうしたの?」




「今日何か用事ある?」



「え?あー、まぁね。」



「放課後さ、ちょっとでいいから話聞いてくれない?」



「うん、いいけど。」



そう言うと陸は友達の所に行ってしまった。




なんだろう?




陸が私に相談なんて珍しい。



バレンタインだし、好きな子にチョコ貰って、告白されたとか!?



いや、そんなこと私に言ってどうする。




あっ!




じゃあ、好きな子からチョコ貰えるように手伝ってとか!?



「どうしたの?今度は険しい顔だね。」



「あっ、栞里。なんか、陸が放課後相談あるって言われて。バレンタインだし、好きな子からチョコ貰えるように手伝ってとかだったりして。」

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