純真～こじらせ初恋の攻略法～
抵抗せず心の赴くままに。

そうやって過ごしていると、今までの葛藤がうそのようにスッキリした。

過去は過去。

今は今。

それを認めるまでに時間がかかったけれど、一度認めてしまえばなんてことはなかった。

だってもう、私の気持ちは一つのことしか指し示してないのだから。

焦らずじっくり大人の余裕で。

今度は後悔しないように、この気持ちと向き合ってきいたい。

そう思うと藤瀬くんに対しても素直に接することが出来た。

私の変化に美海さんは驚いていたけれど、美海さんから言われたことをちゃんと考えた結果、自分の気持ちを大切にする事にしたと伝えた。

そうすると美海さんが井手口部長に片想いをしていることを明かしてもらえ、お互い仕事も恋も頑張ろう、という同盟を結ぶとこになった。

ぐっと距離が近くなって嬉しかったのだが、その反面、みちるちゃんからは思いっきり警戒されたようだ。

「同級生ってだけで急に馴れ馴れしくなるもんなんですね」

なんて嫌味を言われたりもしたけれど。

「円満円滑が1番でしょ？」

などと言いながら上手く逃げようとしている。

しかし、そんな私の前向きな変化を良しとしない人物がもう一人いたということを、私はすっかり忘れていた。
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