私、田口まりなは先生と不倫しています。
「ええ、すごくいい先生ですよ、今も」




「やっぱりね。」



「生徒のこと考えていないようで実は考えてるし。いつも、私たちを元気にさせてくれる先生ですよ」



「いい先生に出会えてよかったわね。また、来てくださいね」




と言ってホテルを後にした。




そう。







先生は本当にいい人。






昔言っていた。





「お前ら、本当にかわいそうや」





「なんでよ。」





「そんなんもわからんの?だって、こんなにも早く俺みたいな完璧な男に出合ってしまったらこれからどうするの?」





確かに。




私はこんなにも早く完璧な人に出合ってしまった。




せんせいとの関係が終わった今、私はこれからどうしていこう。




先生を超える人は現れるのだろうか。





上手く人と付き合っていけるのかな。


これから先





辛いとき




悲しいとき




嬉しいとき




怒ったとき



幸せと感じたとき




私は誰に話そう。



どう伝えよう。








いろいろな思いを抱えながら、考えながら家に帰った。







家の前に着いた。





この扉を開けるとともに新しく気持ちをリセットする。




決めた。





おもいきって扉を笑顔で開けた。




幕を閉じた。禁断の恋愛に


< 93 / 98 >

この作品をシェア

pagetop