No border ~雨も月も…君との距離も~
数分………。

静かな時を こうしていることに気づいて、私は
パッと顔を シンの胸から放した。

「 シンっ? ……ウソっ……。」

シンの腕が ハラッと私の身体から滑り落ちて、彼は気持ち良さそうに 寝息をたてていた。

「 寝てるし………。(笑) 」

あどけない寝顔が 可愛くて、思わず…笑いそうになる。

そういえば 昨晩のバイトから帰って 、寝てる暇はなかったのかも……。

薄茶色の前髪を撫でて……シンの額と自分のオデコを、ゆっくりと 近づける。

自由で……勝手で……男の子の皮膚は力強すぎて
時に 不安にさせられる。

でも……眠っている時。

こんな時は……。

“ だだの……愛しい体温のカタマリになる。”

私は、その 体温のカタマリの頬に そっと唇を置いてみる。

レコーディングの 泊まり込みのためにある 毛布を探して シンの身体にかける。

私も シンに重なるようにして 毛布に入る。

そして、もう一度 彼の胸の鼓動を聞きながら、いつしか 深い眠りの中に落ちていった。


次の日の 正午すぎ

私とシンは 鈴ちゃんの悲鳴で 目が覚めて、跳ね起きた。

「 服………着ててくれて……よかったよぉ(笑) 」

どうしようか……って思うじゃん。

鈴ちゃんの 切実な嘆きが………

メチャクチャ……笑えた。(笑)

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