君を消したワタシ。君に消されたボク。
とかなんとか。
萎んだ風船はどこまでも私をマイナス志向へと押し込む。
「え?」
「ん?じゃあね、先輩。遅刻しないようにね」
ああ、だけど。
恋する乙女の心は秋の空よりも移ろいやすいらしい。
さっきまで下降一直線だった私の心はナオくんのたった一言でぐんと急上昇。
ほっぺたが落ちそうなくらいにやけてしまう。
『そんなんだから目が離せないんだ』
すれ違い様、ナオくんは確かにそう言った。
「ふふ」