クールなアイドルの熱烈アプローチ
「実は俺、勇人さんと友達になったんだよねー」

朝陽は自分のスマホを取り出し陽菜の目の前で振って見せた。
以前勇人が家に来た時に陽菜の目を盗んで連絡先の交換をしたのであろう朝陽の抜かりなさに、陽菜は一瞬目眩がした。

ーー簡単に連絡先教えていいんですかっ!越名さんっ!!

心の中で陽菜が叫ぶと、ピンポーンと来客を告げる音がした。

「あ、来たかな?俺が行くから、陽菜姉ここいてね。
万が一マスコミがいても困るし」

指示だけして足取り軽く玄関に向かう朝陽を遠い目をしながら見送る。
マスコミの心配するなら呼ばなければいいのに……。という考えは残念ながら今の陽菜には思い浮かばなかった。

玄関から聞こえてくるのは楽しそうに談笑している声だが、よく聞くと朝陽と勇人以外の声が聞こえてくることに陽菜は首を傾げた。

暫くてからリビングに姿を現したのは朝陽と勇人、そして……。

「こんばんはー!陽菜ちゃん、お邪魔しまーす。
って、あれ?君はこの前堀原さんと一緒にいた……」

それは呼ばれてもいないはずのKaiserのもう一人のメンバーである拓也で、陽菜は拓也の突然の登場と自分がまだ変装したままの姿だったことを指摘されて目の前が真っ暗になった。
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