ずっと・・・
6th*このままじゃいられない



土日を挟んでも、全然寝れなかった。

気のせいだと思うことも出来ない。

実彩子に話したかったけど、彼氏とデートだった。

私が緊急事態と言えば逢ってくれたとは思うけど、それではいけないのだ。

彼氏優先にしてもらわないと。


さすがに土日に連絡はなかったけど、今日会社に行くのが憂鬱なんだ。

別に、今日確実に逢う訳ではないのに。

本社勤務なんだから、よほどのことがない限り、ここには来ないのに。

でも、女の子たちに一緒にいるのを見られているのだ。

こないだの様子からにして、何も言われない訳がない。


「あ、内山さんっ!」


会社に入るなり、待ってましたてばかりに声をかけられる。

まさかの会社の入り口で待ち伏せ?

そんなに前のめりになってまで聞くようなことだろうか。

私は、仕事をしているだけなのに。


「おはようございます」


ぺこりとお辞儀をして、何も気づかないように過ぎ去ろうとした。




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