BRST!


なんていうか。


昴くんは私に甘すぎだと思う。


「んー、でもちょっと腹減ったな。次のサービスエリアで休憩するか?」


彼の言葉に、いつもより膨れていないお腹に手を当ててみる。


「私も、少し食べたいかも、です。」


今朝早くに出発したこともあって、寝起きの胃にはいつもの半分の量しか入らなかったんだっけ。


でも何だか、がっついていると思われるのも癪で。少し遠慮気味に言ってみる。


些か俯きながらチラリ、昴くんに視線を向けると。


「うーわー、りょう!稜ちゃん!」


彼は右手で顔を覆い、左手でハンドルを握ったまま目線は私へと向け、叫んだ。


「な、なんですか、いきなり!」


「今のすっげえ可愛かった!もう一回やって?」


< 4 / 945 >

この作品をシェア

pagetop