BRST!

/黒尽くめ




おじさんとおばさんが帰って来てから暫く経っただろうか。


外はすっかり闇に呑まれ、星が空で瞬いていた頃。





「ねえ、唯。」

「ん?」

「父さんと母さん、遅くない?」




少しばかり心配そうな表情で言葉を落とす私を横目に捉えつつ、手に持っていた本をパタリと閉じた。


どうやら昴くんとの喧嘩は終わりを迎えたらしい。




「なに、心配なの?」

「だって遅いし…。」

「ふーん。じゃあさ、」


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