年下に恋をして
「佐久間くん、もう家が近いから、ここで良いよ。」


「そうですか。」


「わざわざ、近くまで送ってくれてありがとう。」



「はい。それじゃあ。」

そう言って、佐久間くんは、もと来た道を引き返そうとする。


「待って!!佐久間くん。」


あたしは、少し大きな声を出して呼び止める。


「なんですか??」
優しい顔で佐久間くんは、聞いてくる。


「これ、さっき時計を買った時に、一緒に買ったの。今度の、試合の時に、これ良かったら使って。」


そう言って、あたしはラッピングされた、タオルを取り出した。



「あ、ありがとうございます。めっちゃ、嬉しいす。」


そう、佐久間くんは言って、胸がキュンキュンするあの笑顔を見せてくれた。


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