桜の下で一目惚れした人は
顔を上げるとそこには

切れ長の目で鼻はスッと通っていて身長が高く…スーツがとても似合う男の人。

トクン…心臓が高鳴った。

「どーして泣いてるの?」

黒く透き通った瞳が私を見る。

桜の花びらが私の前を舞う。

ドキンドキン…鼓動が早くなる。

私は慌てて涙を拭う。

「道がわからなくなっちゃって…」

そう言うと男の人は大きな手で私の頭をポンと撫で

「じゃあ一緒に行こっか」

と言って優しく微笑んだ。
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