君の言葉は私を刺す
こんなんじゃ、用意してたセリフさえ言えない。




1位でゴールしたら、言おうと思ってた。





俺、波人よりかっこいいだろって。




俺のこと好きになってって。




なのに、





「じゃ、俺行くから。平泳ぎ出ないといけないし。」




「あっ、うん、、、、、、」




「あっ!4×100mで最後に波人出るから。上で応援してろよ!!」




「ちょっ、待って、、、」




冬羽の言葉を遮って、俺は更衣室に戻った。





俺はこんなに何も出来ないやつだったんだろうか。




こんなにも、どうしようもないやつだったんだろうか。




好きな女の子にあんな顔させて。




今の自分は




今までで1番嫌い。




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