羊かぶり☆ベイベー
「みさおの気持ちが、今、どんな風に揺らいでいるのか、私は事情を知らないけど。自分が後悔しないことを選んでね」
「うん。ありがとう」
決めた。
今度こそ、しっかりユウくんと話し合おう。
もう手遅れかもしれないけど。
それでも、階段の踊り場で他の女の子といた、あの出来事以降にも、まだ声を掛けてくれるってことは、間に合うかもしれない。
もし間に合ったのなら、もっと話をしたい。
ユウくんが、私を一度でも選んでくれた、その理由やその他のことも。
彼の本心を知りたい。
私の本心を伝えたい。
お昼休みの時間も、間もなく終わろうとしていた。
2人して、うどんやら親子丼やらの続きを慌てて食べる。
そんな状況に、2人して同時に笑ったりして。
そんなお昼休みを過ごした。
そして、慌てて自分のデスクに戻ったものの、休憩時間が終わるまで、まだ5分程残っている。
羊を被るのは、もうやめにして、ユウくんと話し合いたいと、心に決めた。
早速、ユウくんに無料通話アプリにて、メッセージを送っておく。
私からメッセージを送ったのも、もしかしたら、はじめてかもしれない。
『お疲れ様。今日の夜、空いてる?』
これで大丈夫。
相変わらず、緊張はしているけど。
メッセージだけは、思い立ったときに送っておかないと。
この思いが心変わりしない内に、早く。