玻璃の向こう
「おはよう」
できあがりを見計らったように、圭介がキッチンの入り口に姿をあらわした。

「おはよう、はい」とコップをひとつ手渡す。

ありがと、と彼が受け取る。
「やっぱり朝はこれだな」

そろってコクリとひと口。
爽やかさが身のうちに広がってゆく。全身の細胞が、ぱちぱちと目を開けてゆくような感覚だ。

幸せな1日の始まり。
出会いのきっかけになったプレスガラスのコップは、ずっとふたりの暮らしに寄りそっている。
それはきっと、これからも変わらない。

彼と、愛する物たちと、その暮らしを慈しんで、ふたりでこれからも歩んでゆく。



【完】
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