月杜物語
真面目に暮らせばそれでいいじゃないか。
[無理せずに真面目に暮らせばそれでいいじゃないか。]

あたしは高槻あゆみ。
女の子で月の都市で暮らしている。

友人の西行寺花連は月の電力企業のお嬢さまだ。

「蒸気タービンは未だに月の都市では用いられている。
水や熱を都市内で輸送するためだ」と西行寺花蓮。

「で、一方で蒸気タービンと並んで手回し式の発電のコンピュータやカメラもあるな」

「ふむふむ」とあたし。

「太陽光パネルは電力を作り出し、水が都市の空気や熱を輸送する。
月の土砂はコンクリートとなる。農業用の軌道農園も盛ん。
人類は不自由ながらうまく都市を維持している」

西行寺花蓮はそこまで言うと。

「それでいいじゃないか。
無理せずに真面目に暮らせばそれでいいじゃないか」

「確かにね」とあたし。
オフィス街のレストランだ。たこ焼きを食べている。ドーム都市の上空の熱気球が熱と光を放つ。
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