自称・悪役令嬢の華麗なる王宮物語-仁義なき婚約破棄が目標です-
セシリアたちは、まだ悪役令嬢計画を諦めていなかった。

歌劇場では、イザベルを喜ばせて改心させてしまったわけだが、それは医師の助手や掃除のメイドに対しての作戦と同様に、人助けにカウントされていないはずである。

報告役のクロードは、歌劇場にはいなかったからだ。

父から与えられた人助けの課題は、庭師ジャルダンと、老舗靴屋コルドニエの親子の二つしかクリアしていないことになっていると思われる。

そのため、三人は懲りずに次のターゲットを選定しているのであった。


料理人を……という提案をカメリーに却下されたツルリーは、ムッとしている。


「まったくカメリーは、がめついわね。損得でしか動けないなんて、人として間違っていると思うわ。こんな妹で、恥ずかしいわよ」


呆れ顔でそう言ったツルリーに、眉をひそめたカメリーがすかさず言い返す。


「がめつくて結構。考えなしの浪費家よりマシだもの。お調子者のアホが姉だなんて、恥ずかしいわ」

「なんですって!?」
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