略奪的なその恋に、本気の愛を見つけた
迎えに行くとか言いながら連絡も寄越さず約束の時間は過ぎ、あげく郵便局で仕事。

はあ?
今日は非番じゃないの?

中に入る勇気はなく外でうろうろしていると、それに気付いた正広が扉を開けてくれた。

「じゃあ、俺たちはこれからデートだから。」

同僚にそう声を掛けて出てくる。

「羨ましいっすねー。」

明らかに社交辞令を述べる同僚に、正広はドヤ顔をして私の横に立つ。

なんだよ、そのドヤ顔。
ため息しかでないわ。
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