🍓夫の溺愛(大学教授の場合。)

元カノ、今カノ

5月23日から2日後、
一郎太からやっと、やっと連絡が
来る。

「モシモシ奥さん。
 今日行くから何が食べたい?」

のんび~り、からかうような言い
回しに苛つきながらも、

(私は妻、私は妻!)

心で爆発しないように、妙な
呪文を呟く。

「中華?和食?イタリアン?
ロシア料理?
 etc…」

「その前に聞きたい事…ある!! 
 23日帰ってたよね。
 何で連絡ナシナノだ?」

 「ああ、ああ、ゴメンゴメン。
  メグが24日誕生日でサ
  23日学生とメグの誕生日のお祝の
  準備してて忙しくて帰れな
かったんだ。

   正直美奈はどう思うか分から
ないから言わなかったけど
   ゴメンな。
   学生もいたし、変な事なんて
   してないから。」

「じゃあ来年もその流れなの?」


 「うん。多分!そうなるかな、
  美奈がどうしても嫌なら考える
    けど‥
やっぱり、いい気はしないか?
  元カノが気になるか?
  彼女には世話になってるから
  誕生日祝いは、したいんだよ。
  深い意味なんてないよ。」


「来年もその次の年も‥
  続けるの?」


「別れたけど頼りになる
助手なんだ。
誕生日だけは
祝ってあげたい。」

しばらく間が空いて美奈は言った。

「ねえ…恵さんとは、
仕事やめてくれない?
 ダメ?ゴメンだけど、御願い。」

「ウ~ン今は難しいな。
 美奈のヤキモチは嬉しいけど
 仕事となれば…チョット!
ゴメン。」


「そのかわり
奥さんの好きな‥ごは
「ううん 、いい!!
 今日部屋中散らかってるから、
来ないで  顔見たくないよ。

 しばらくゆっくらしてちょ。
 じゃバイト行くから…」

そう夫婦になったからって
変わらない。
私はバイトも学校も休学して
一郎太の子供が欲しかった。

でも彼はどうだろう。


一朗太は変わりたくないんだ。
それが分かったから、
勿論自分から生活費も要らない
って言った。
だからバイトもする。

子供ができたら一緒に暮らしたい。
そうしたら家庭が出来るから
彼に堂々と養ってもらえる。
恵さんも離れていくだろう。
一朗太の親にも
認めて貰いたいのそう思って
いた。



だけど彼は自分の嫁の
誕生日を知っ
てか知らずか、
恵さんを来年も 優先宣言。
結婚しても、元カノとは
朝から夜まで・・・
一緒。



美奈とは月何回かの関係。
後はずっと恵さんが面倒みてる。
仕事柄からんでる。

別れてってワガママなの?
恵さんと別れたって、
私より一緒にいるよね。


ん?何か変じゃない?
いまさらかよ~。
ヤッパリ変だし
キッパリ別れても、
別かれる気なんて
サラサラなさそう。
イヤ!ナイワ!!。



ずっとモヤモヤしながら生きて
行くのもしんどいな‥。

「それって!ダメでしょう!! 」





う〜ん
昨日美奈から、怒もなく静かに
電話を切られた。

一郎太は違和感を覚えたが、
スーパーへ向かう。

彼女の好きな走りの
スイカとビワと焼き肉の
上等の肉を買って美奈が
喜ぶ顔を思い浮かべながら美奈の
部屋へ合い鍵で入る。

仲直り作戦!

美奈がいないのは自転車が無いから
了承済み。

ドアを開けて(◎Д◎;)
散乱したケーキに割れたカップ

これは‥!!ぶり回さないと
チョコはこんな
飛ばない。

ジャケットに入れていた緑の
紙がないよ!
しかもジャケットには
チョコの手垢。

「何で??こんなに荒れたのサー。」

こんなに散らかして、
どうしたんだよ。
べっとーりと、ベッドにベタベタ
のシーツを剥ぎ取り洗濯。

飛び散った花瓶は割れて粉々。

出しっぱなしのしゃもじ?
生クリームらしいが臭いものに変身
している。

掃除機をかけ、拭き取りに洗浄

「ヤレヤレ、お姫様が不機嫌ナノは
 ヤッパリ妬きもちか?」


と思っているとカレンダーの23の
数字にケーキのマーク。
二十歳!

しばらく目がテンになる。

( ꒪Д꒪)ヤバ…

ハアッ!フウッまじかー

ウワッ!!全身の血が逆流中!


「や!! やらかしたボイ。」

 
 知らなかったとは言え今嫁より
元カノの
 誕生日を優先した!
 
 しかも二十歳!
 ビールの空き缶!しかもノンアル!
 
 誤ってもすまない事をやっち
まったな~。
 




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