卒業します
「来週末、デートしない?」

テスト週間の今

苦手な世界史の暗記に、頭を抱えていた私の元に

春人さんから暢気なメールが入った。

もう、今はそれどころじゃないよぅ。

暗記ペンとシートを使ってブツブツ呟いていたら

「遊園地のチケット貰ったんだ!」って。

ホントに………勘弁してよぅ。

「6枚だよ、みんなで行こうよ!
玲奈ちゃんと桜ちゃんも誘って!!
おまけに、遊園地の敷地内のホテル付きだよ!
夏苗ちゃん大好きでしょ??」って……………

もう~

誘惑に負けた私は………

「もしもし春人さん?
今、勉強中だったのにぃ~
覚えてる??
今週がテスト週間だって!
私、暗記が苦手なのに…………明日は世界史のテストなんだよ~
頭の良い春人さんには分からないだろうけど
一般人は大変なの!!」

覚えれないのを春人さんのせいにして、八つ当たりする。

「それはそれは。
じゃあ、二人に連絡して
もう一人別の子を誘ってもらうね!」

えっ!!

他の子!!!

二人にそんな友達がいるの?!

第一、春人さんは私が行かなくても平気なの?!

びっくりして涙が出る。

ポロポロ溢れる涙と格闘してたら……………

「あれっ?
…………………もしかして…………泣いてる??
ごめん!!
意地悪し過ぎた!!
他の子を連れていくなんてあり得ないよ!
夏苗ちゃんをお泊まりさせる為に、二人も誘うんだから。
ねっ、ごめん!
許して。」

「……………………ホントに??」

「もちろん!!」
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