星空の下、キミとの約束。

「シュンくんもありがとう」


気を遣うような菜摘の明るい声は、俺を更に追い詰めた。


「うん、また来るね」


出来る限りのいつも通りでそう伝え、菜摘を見ることなく秒しとぉ出る。


「……っ」


そして俺は、病室から逃げるように走り出した。

病室を出た途端、何かが切れたようにあふれ出す感情。


何も考えたくない……。

――何も、見たくない……


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