私の胸は彼のもの?いつのまに?


「幼なじみ?」

「うーん、そこまで小さい時からって訳じゃなくてね、お父さんが同じ会社なの、偶然同じ時期に家を建てようと思ってたらしくて、住宅展示場で会ったんだ、で会社から近いところで10件の分譲地が売り出されて二家族とも買ったの、三件隣なんだー」

「ほぼ、幼なじみだね」

「親同士気が合っちゃってね、毎週金曜にお互いの家で飲み会してるわ(笑)」

「岡田とは付き合ってるの?」

「付き合ってないかな、そんな話でたことないよ」
(一緒に帰ってるとそう見えるのかな)


放課後体育館では女子バレーと男子バスケが練習していた

「あっ悪い」

男バスのパスが体育館の真ん中を仕切ってあるネットをすり抜けてバレーのほうに転がってきた

亜希はそのボールを踏んでこけてしまう

「きゃっ」
(痛っ)

「亜希大丈夫?」

キャプテンの南波(みなみ)が寄ってくる

「大丈夫、ボール踏んじゃった」

「すみません大丈夫ですか?」

男子バスケのキャプテン
須賀修(すがおさむ)が走ってくる。

「大丈夫です」

亜希が立とうとすると急にお姫様抱っこされる

「保健室へ連れていきます」

あっという間に亜希は連れ去られていった。南波も唖然となる

「早っ!」
(まっいいか)

「一年、そこ、もっとネットしっかり張って」

「はい!」



保健室

「本当にすみません」

「大丈夫よ、こけただけだし、ひねってないから」

「僕、送っていきます」

「家も近いから気にしないで」

「いえ、送らせてください!」

必死さが伝わってくる。

コンコン
「亜希先輩ー、荷物持ってきました、キャプテンが帰りなさいってー」

「ありがとう」

「僕も荷物すぐ持ってくるんで待っててください」

走って出ていく

「たいしたことないのにな」

「送ってくれるっていうなら甘えたらどうですか?、格好いい人じゃないですか(笑)」

「あのねー、格好いいは関係ないでしょ、骨折してるわけでもないのにかえって悪いよ」

「まあまあ、じゃあ私は練習戻りますね」

「ありがとう」

「お待たせしました、水野さん帰りましょう」

「部活いいの?」

「はい、先生にも言って副キャプテンにも指示だしてきました」

「あたしの名前知ってるの?」

「はい、知ってます」

「ごめん、私キャプテンってことしか知らない」

「須賀修です6組です」

「私は3組、話したことないよね?」

「去年、隣のクラスでした、体育が一緒だったので、それにクラスマッチバレーみてたら上手かったので隣でバレー部ってことがわかって」

「あーそうなんだ」

「歩けますか?鞄持ちます」

「うん、歩けるよ」

ゆっくり立つ

「同じ学年なのに敬語使わなくていいよ」

「はい、すみません」

「だから(笑)」

「あっ、うん」

須賀は恥ずかしそうに真っ赤になっていた
二人は保健室を後にする。
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