無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



ポロポロと大粒の涙が流れて、
先輩のシャツを濡らしてしまう。


「ご、ごめん……なさい……っ。
シャツが濡れちゃ……」


「いーよ。そんなこと気にしなくて。
泣きたかったらいくらでも泣けばいい」


離れようとしても、離してくれない。



耳元で聞こえる声は、人一倍優しい。
その優しさに不意に胸がドキッと高鳴る。



「冬花ちゃんは、もっと人に甘えることを覚えたほうがいいよ」


おかしいくらい、先輩が優しいから
その優しさに甘えたくなってしまう弱い自分の心。



「先輩が優しいの……っ、気持ち悪いですよ……っ」


あぁ、せっかく優しくしてくれた相手に可愛くないことを言ってしまった。


これには、いくらなんでも先輩は怒ってしまうかもしれない……そう思っていたら。



「じゃあ、優しくないほうがいい?」


身体がふわっと床から一瞬だけ浮き、
ドサッとベッドに押し倒された。

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