無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



「……ねぇ、冬花」


耳元でボソッと名前を呼ばれて、思わず身体が反応してしまう。



「な、なに……?」


「……もっかい」


「え……?」



「……もっかい、俺のこと好きって言って」



夏向は本当に何もわかってない。

この誘惑が、甘い声が、どれだけわたしをドキドキさせているのか。


胸がキュウッと縮まる。



「……すき、だよ……」


「……もっかい」



「すき……すき……っ」



わたしがすきって伝えるたびに、
夏向の抱きしめる力は強くなる。


それに応えるように、わたしも同じようにギュウッと抱きつく。




「かなた……すきだよ……」



すると、フッと笑った声が耳元で聞こえて。


自然と身体が離されて。






「━━俺も、すきだよ……冬花」






甘いキスが落ちてきた……。

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