無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



「え、今のはなんか自然な流れでできたといいますか」


「ふーん、自然な流れねー。
じゃあ、そーゆー流れ作ったら冬花からキスしてもらえるんだ?」



「い、いや夏向には無理だよ!」


「はぁ?なんで空にはできて俺にできないわけ?」



「や、だって空くん子どもだし」


「大して変わんない。同じ人間だし」


「に、人間って」



もっと他に言い方ないんかい。




「あー、冬花からのキスとか俺もされたことないのに。
いつになったらしてくれんの?」



「い、いや、これからもする気はないんですけど」



「はぁ?文化祭で言ったこと忘れてんの?
2人っきりになれる場所でするって言ったの冬花じゃん」



もう…忘れてくれていればいいのに、
こういうことは覚えてるんだから。




「……いま、2人っきりだよ?」



誘うような声に、一瞬グラッときたけど、ここが外だということを忘れていないわたしの理性はきっと正常。

< 269 / 335 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop