紡ぐ〜夫婦純愛物語〜
そう言って、初めて通された部屋でも、祝言をあげた部屋でもない、渡り廊下を渡った先の5畳半の部屋に通された。

「ここは、うちの離れになるの。そんなに大きくないし、部屋数も3部屋と多くはないからセンさんと優作の二人で使って頂戴。」

お義母様につれて来られたのは、野崎家の離れだった。

「離れですか。………えっ!私と優作さんしかいないんですか!?」

驚いて聞き返してしまった。

「ええ、離れと言っても渡り廊下で繋がっているし同じ土地にあるのだから困った事があればいつでも母屋に来ていいのよ。」

そう言ったお義母様に、とりあえず部屋に入るよう促され、足を踏み入れた。

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