わたしを光へ。


「あ、美月ちゃんと花那ちゃん此処にいたんだ〜!」


勢いよく開かれたドアと、古賀くんの声。


花那はすぐに涙を拭いていた。


「あ…れ、なんかまずかったかな」


微妙な空気を感じ取ったのか、少し苦笑いになり一歩足を引いた。


正直かなりタイミングが悪い。


「ううん、大丈夫です!どうしたんですか古賀さん」


だけど花那が平常を装った顔で言った。


「いや、お菓子とか買ってきたからさ、食べようって呼びに来たんだけど」


「やったー!行きます行きます」


キラキラした笑顔で、私の前を通り過ぎる。


その瞬間がスローモーションの様に見えた。


花那には明るい未来が待ってる。


今日初めて、私は不思議と確信することが出来た。

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