君の隣で。
俺はその姿をただ呆然と見つめていた。
重なっていたのはほんの数秒かもしれない。
でも俺にとってはその数秒が何十分にも感じられるくらい長い時間。
付き合っているんだからキスするなんて当たり前。
でも……、あまりにもびっくりしすぎて、頭が上手く回らない。
2人がいつ家に入ったかなんて分からないうえに、自分もどうやって家に入ったのかも分からない。
それくらいショックを隠しきれなかった。
きっとこのまま風香に会ったら絶対に感情をコントロールできない。
そう思っていたのに……。
まさかあんなことになるなんて、思ってもみなかったんだ……───。