君の隣で。
「俺、風香のところに行く。で、ちゃんと気持ち伝えてくる」
今までのことも全部謝って、自分の気持ちをしっかりと伝えたい。
今度こそ、泣いてる風香を笑顔にさせたい。
俺の強い意志を受け取ったらしい兄貴。
「もう、俺に遠慮なんてするな。光自身の気持ちを大事にしろ」
そう俺に伝えて、「じゃあ、家で待ってるから遅くならないようにな」と言ってからみんなの所に戻って行った。
そんな兄貴の後ろ姿を見送ってから俺はとある所へと走り出す。
真っ直ぐで、すごく痛い兄貴の言葉。それをしっかり胸に刻んで……。