見上げる空は、ただ蒼く
映画館をぐるりと見渡す。

出口は......あそこだ。

後方のドアに向かって足を踏み出す。

『結乃を傷つける奴は許さない。』

それは、例えこの身を傷つけるのが
私自身だとしてもって奏は言ったよね。

なのに、その約束破っちゃった。
私は自分で死を選択したんだから。

だけど私は生きている。
昏睡していたとしても、生きているの。

だから、もう迷わない。
私は生きるよ。

そして。

もう1度君のとなりで笑いたい。
どんなに辛い現実だったとしても。
突きつけられた事実に傷ついたとしても。

逃げない。

私は君と生きたいから。
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