恋愛スイーツ
*こころ*

七海side





はるちゃの家に着いた。
はるちゃの家に来たのは、本当に………
あのとき以来だ。




あの出来事があってから、
はるちゃにも
奏にも……
大沢家には近づくなと言われ
ずっと来なかった。




あたしがはるちゃに用があるときは、
絶対はるちゃがあたしの家に来てくれたしね。




でも今日は…
はるちゃのピンチかもしれないから



ここに来たんだ。




とりあえずインターホンを押してみようと思い、人差し指を出したが、
手が震えて……


ただボタンを押すだけなのに……




それがなかなかできない。


ただ大好きな友達の家のインターホンを押すだけ。


ただそれだけのことなのに………




こわいっ………――




インターホンを鳴らす前に、もう一回、携帯で電話をしようと思い、携帯を開いたそのとき




ガチャ




家のドアが開く音が聞こえた。




そして、そこにいたのは………―――




はるちゃのお兄ちゃんだった。






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