寄生虫と呪い
「虫はどこいった?」
そんな声が聞こえるが、虫が居なくなったので
ほとんどの生徒がクラスに戻って行った。
「夢ー、変な虫だったねー…」
桜は、芋虫系の虫が大の苦手だ。
「そ、そうだね、でももう居ないし、クラスに戻ろう、」
クラスに帰ろうとしたその時、
「ゔっがっっ!?」
という声が聞こえた。
振り向くと、クラスメートの山本さんがいた。
「や、山本さん!」
花と山本さんは、仲が良い。花は苦しんでいる山本さんに
駆け寄った。
山本さんは、だんだんと風船のように膨れてゆき、
苦しんでいる。
「は、なちゃ、た、すけ…」
と、苦しそうに山本さんが言った瞬間、
パアン!
破裂音と共に山本さんの体は破裂した。
「きゃあああああああ!!」
花と私は叫んだ。
いきなりクラスメートが膨れて、破裂したのだ。
なにが何だかさっぱり分からない。
「は、花!先生を呼ぼう!」
私と花は職員室へ走った。

山本さんのお腹の中にはさっきみた、紫色の芋虫がギッシリと
詰まっていた。
虫は山本さんのお腹から這い出し、学校中へと散らばった。
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