ただ愛してるだけ
「でも、あまり期待しないで。」

「それって、女性が言う言葉よ。」

「ああ、そっか。」

そんな会話も、楽しくて仕方がなかった。

「できた。お皿に盛ろう。」

「うん。」

ほとんど、パスタを茹でるだけ終わった、私の料理。

嬉しい事に、彼との合作だ。

ダイニングに座ると、美味しそうなパスタが、お出迎えする。

「食べて。」

「ありがとう。」

本当は私が、『食べて。』って、言いたかったんだけどな。

「どう?」

慶人君が、顔を突き出してくる。

「うん。すごく美味しい。」

「よかった!俺、自信なかったけれど、夕陽さんの為に頑張って作ったよ。」

なんだか、言うセリフが男女反対になっているけれど、これはこれで、私達の付き合い方でいいのかな。
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