果てしない運命の先に
小さい頃は月の存在を信じてた。

「“つきのぶんしん”ってどんなのぉ?」
お母さんに訪ねたこともあった。

「この月はねぇ、丸くて大きくてキラキラしてて、
すっっっごく綺麗なのよ!」
「すっごぉい!!!あたしもみたい〜!」
「そうねぇ、見てみたいわねぇ。」

「でもね、危険もあるのよ?」
「きけん??」
「そう、危険!とっっても綺麗だから触りたくなっちゃうの!」
「さわったら?どぉなる?」
「触ったらァ?そうねぇ、月の光の熱が強いから
火傷だけで済むか、もしかしたら死んじゃうかもね!」

月を触ったら死んじゃう!それを知ったとき、
私はそれなら見たくないと思ってしまった。
だって、絶対触りたくなっちゃうもん!!
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