ノンフィクションにご注意を
父と母が別れたばかりの頃お母さんが悲しそうに私にそう言った記憶は、今でも鮮明に覚えてる。


幼いながらに“離婚”とはパパとママが別々に暮らす事だと理解していた私は、『大丈夫だよママ。摩友子がいるよ』とか言った気がする。


それからお母さんは働いて家事もしつつ、私を女手一つで育ててくれた。


「お母さん、今日何時に帰って来るんだっけ?」


「遅くても9時には帰って来るわよ」


「了かーい」


ちょっと寂しいと思う事はあるけれど……私は今ちゃんと、幸せなんだ。


今日の朝ご飯の当番はお母さんだったから、晩ご飯は私が作る予定。
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