初恋をもう一度。【完】

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「あーあ、テスト散々だったなあ」

放課後、北校舎への渡り廊下を歩きながら、有希ちゃんはそうぼやいた。

先週末に終わった期末テストの結果が、週明けの今日、早くも返って来たのだ。

2年生は全部で130人、この人数を採点するのに、もしかして先生達は休日にも働いているのだろうか。

「でもテストも終わったし、もうすぐ夏休みだね」

「うん、そうだね」

「奈々ちゃんは、夏休みどこか行くの?」

「たぶんどこも行かないかなあ」

「家族で海とか行かないの? ……あ、水着! 教室に忘れてきちゃった」

「え、ほんと? じゃあ取りに戻ろ」

「付き合ってくれるの? 奈々ちゃん優しい」

わたし達は教室へと引き返した。

「ごめんね、奈々ちゃん。付き合わせて」

「ううん、全然」

教室に入ろうとすると、中から何やら話し声が聞こえてきた。

「オレはやっぱり松田すずちゃん。あのお嬢様な感じがたまんないよね」

「へえ。なんかお高く止まってない?」

「てか一番は小林でしょ」

数人の男子達が、教室で何かを話しているようだ。
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