親友以上彼女未満
なに、オジサンみたいな事言ってんだか。

「そう言えば、里麻さんって、北里さんと仲いいんですよね。」

「うん。」

「聞いてます?最近、恋愛で悩んでる事。」

私は飲んでいたお味噌汁を、吐きそうになった。


「大丈夫ですか?」

「う、うん。」

私は右手で、胸を摩った。


えっ?哲平が恋愛相談?

私、相談されてないんだけど。


「なんでも、ずっと好きな人が、いるみたいですよ。」

「ええー!あいつが?意外。」

そう言いつつ、今日のおかずの鶏の唐揚げを頬ばる。

「で、偶然この前、その人の家に泊ったんですって。」

「ひゃあー!」

やるじゃん、あいつ~!


「でも、相手は次の日、知らぬ存ぜぬだったらしいです。」

「あー、もしかして遊びだったとか?」

「やっぱり、そうですよね。」

真理恵ちゃんも、納得の様子。


「いくら何でも、知らない振りって言うのは、脈なしですよね。」
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