無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
「ま、でも本気で考えてみてよ。
俺はティアナみたいに可愛い子が妃になってくれたら嬉しいし、同じ国の方が何かと安心じゃない?
言葉の違いとか、食文化とか」

「言葉、一緒ですけどね」

「食べ物もそう変わらないがな」

「……外野は黙っててよ。
ティアナ、アレクシスが嫌になったり、困ったことがあったらいつでも言っておいで、歓迎するから」

言いながら、ユアンはティアナの両手を掴み顔を近づけると、アレクシスに手を叩かれ離されていた。
痛いなー。と恨めしそうな顔をアレクシスに向けると、視線を反らされる。

袖を引かれる感覚がしてそちらを見ると、ティアナが困ったような顔をしながら、ありがとうございます……?と唇を動かした。

「あ、やば……。
本気で連れて帰りたくなっちゃった」

「さっさと一人で帰れ」

アレクシスにキッパリ言い放たれると、ユアンはつまらなさそうな顔をする。

なんだかんだで仲の良さそうな二人をティアナは不思議なものを見るような感覚でずっと見つめていた。
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