愛しい君の為なら何だって
颯「璃々!?」
 「何でここが!?」
璃「それはこっちのセリフよ、盗撮魔!!」
千「颯、うるさい」
 「てか、璃々ちゃんって誰だ?」
 「この子は朝倉二乃ちゃんだろ?」
颯「…え?」
璃「…あ」
 「確かに、私の名前は朝倉二乃でもある」
 「それと同時に、芥川璃々でもある」
颯「どういうこと?」
璃「つまり、璃々が本名で、二乃が芸名」
 「朝倉二乃、知らない?」
颯「ごめん、俺、あんまりテレビ見ないんだ」


なら仕方ないな

世の中にはテレビをあんまり見ない人がわりといるからね

璃「じゃあ、改めて」
 「インプレスト所属の朝倉二乃です」


私はにっこり笑う

颯「わー、芸能人っぽい笑顔だー」
璃「芸能人ですから」

と、愛想よく答える私

千「いいか、颯」 
 「二乃ちゃんは国内級のモデルさんなんだぞ」
璃「まだまだ国内レベルですけどね」
 「さて、のもっかな」
 「有馬君、いつものお願いします」
千「了解しましたー」


私はいつものカクテルを頼んだり
ちょっと違うお酒を頼んだりしていた

一人で飲んでいると彼が近づいてきた

颯「本当に芸能人なんだね」
 
さっき調べたよ、と笑う彼

璃「ようやくわかってくれたかね?」
颯「…若干酔ってる?」
 「口調がおかしいよ?」
璃「えー、何のことお?」
颯「あ、これ酔ってるな」
璃「有馬君、ドライマティーニ~」
千「まだ飲むのか、二乃ちゃん」
 「やめとこうぜ」
璃「飲む~」
颯「べろんべろんだねえ(笑)」
 「明日も仕事あるんでしょ?」
璃「ある~」

カラン!!と店のドアが勢いよく開いた

入ってきたのはポニーテールのスーツの女性

?「二乃!帰るよ!」
璃「マネージャー…」

引きずられて退出する私

なんで場所が分かったんだろう?

・・・答えは簡単

いつも酔いつぶれるからです

マ「すみません、二乃が」
千「いえいえ」
 「また来てください」

そういわれ、私はバーを出ていった
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