でこぼこ。

放課後


あの場から離れて、教室に戻ったオレは、普段通り授業を受けた。
…普段通りって言うのは、『先生の邪魔をする』ってコトだけどね?

アイツは…

戻ってこなかった。

巳樹と佑が言うには、泣きながら帰ったらしい。

__そのことで、かなり2人に責められた。

…で…。

「なんで?なんでオレがアイツのカバンを?」
ずっしりとしたアイツのカバンを両手で抱えるオレ。
…よくこんなカバン持てたな…!!!

「罰ゲーム♪」
楽しげな佑の声。

「…」
つっこむことさえも疲れてきた。

…なんかもおいいや。

「佑♪じゃあかーえろッ☆」
巳樹までも楽しげな声。

「お前ら…オレを置いていくのか…!!!?」

「だーってえ、アタシら今からデート?みたいな☆」
キャッ☆とかブリながら言う佑に、オレは吐き気を覚えた。

「ってことで☆頑張れよwそーらッ♪」
と言うと、巳樹は肩にぽんと手を乗せて…
目の前で嫌味ったらしくにやけた。
…と思ったら。

「応援してっから。仲直りして来い。」
肩に寄りかかって囁いた。

「巳樹…お前…」

「気にすんな☆」

そういう意味の「お前…」じゃないんですけど。
「憎めないな☆」って嫌味っぽく言ってやろうと思ったんだけど。

「じゃーばいばーい☆」

あのうざったい2人は、そうして帰っていった。

< 43 / 50 >

この作品をシェア

pagetop