溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
可愛い外観、テーブルも飾りも女の子が好きそうなおしゃれなもの

なのに、マスターは強面のガタイのいい人。

いつ見てもこのギャップに笑ってしまいそうになる。

東雲さんとは高校が同じだったとか。

正反対に見えて実は結構仲良かったり。

「こんばんは。」

20時、オープンと同時に着いた。

「いらっしゃい。岳と待ち合わせ?」

「はい。でもまだ仕事終わらないみたいで。」

「座って。何か作ってあげる。」

「じゃあ、おまかせします。」

「ん。ところでさ、岳のことどう思ってる?こんなことさ、本人いたら聞けないし。あいつも何も言わないから。」

「あー、どうなんでしょうね。よくわからないです。」

「あ、警戒された?」

「いえ、そうじゃないです。本当にわからないんです。東雲さんが私に執着する意味もいまいち謎ですし。」



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