溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ

side東雲

思った以上に強固な心だ。

というよりは、本心を見ようとしない。

蓋をし続けて、本音をさらけ出そうとはしない。

抉じ開けようとすればするほど、意固地になって益々固くなる。

ここらで一度緩めるか、、、

それとも意地の張り合いを繰り返すか、、、

「だから、本気で嫌ならもう関わらない。仕事以外で二度と話しかけもしない。それがお前の本心なら。」

これは賭けにも近い。

その答えは、、、

「、、、そうしてください。」

完敗か。

これほどまでに頑固とは。

「そうか。わかった。」

そう言うしかなかった。

他の選択肢など、手札はもう残っていない。

あとは本人に全てを委ねるだけだ。

疑惑が証明されて、それに気付いた暁には、もう手放さない。

二度と、他を見せてやらない。

その日が一刻も早く訪れることを願うだけ。

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